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zoom RSS 欲望の上限〜調子を合わせる怖さ

<<   作成日時 : 2012/01/26 13:08   >>

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「欲望の上限」 
 発表会費の締め切りが迫っているので、私は生徒の母親に電話した。

 いくつかやりとりがあって 間に合わないと困るので、持ってきていただけるようにお願いすると、相手は黙ってる。
 電話口で沈黙されると どうしようと思う。
 仕方なく「じゃあ、私立て替えておきます。」と言うしかなかった。

 この生徒の母親はこういう時、はっきりしゃべらない。
 困らせて相手が動くのを待つ。上手いよね。




 その頃生徒は グループと個人レッスン併用のコースに入ってた。

 当然、月謝は2倍かかる。
 発表会は個人の方は自由参加だったけど、出演してた。
 もちろん、参加費用も倍近くかかることになる。    
 「度胸を付けさせたい。」母親はそう言っていた。
 個人出演は度胸が試される。
 なのでグループだけでなく 両方出したい。
 子供にたくさんの経験をさせたい。
 そういう強い願いが感じ取れた。

 生徒がレッスン嫌がって、どうしようもなかった頃だった。
 母親はすごく熱心だった。

 その頃、社宅にお住まいだった。
 妹さんもいるし、下の弟さんはまだ小さい。  
 家計の中から教育費に使える分は全てつぎ込んでいた。
 そんな感じに見て取れた。
 何かをあきらめるという発想は無かったのかもしれない。


 あれも これも ママは欲張り


 それ以降もパターンは同じ。変わらない。

 これは私の推測だけど、たぶん夫の収入が増えていくのと比例して、支出の上限ギリギリいっぱいまで、欲しい物を手に入れていったのではないかと。

 夫の収入がいくら増えていっても、支出の上限ギリギリまでローンを組むと、どこまでいっても余裕が無い。
 だからいつも、いっぱいいっぱいだったんじゃないか?



 なので教材費に回って来ない。

 高額な楽器、一戸建て、4WDの大型車、習い事の月謝と将来の大学資金…。
 どんな生活をされても自由だけど、先生が立て替えたお金くらいは積極的に支払って下さいよ。

 発表会費も期日までに間に合わない。遅かったり足りなかったり。 

 曲も選んで練習に入って、準備は進んでる。
 承知してるはず。その気でいるんだから。
 発表会シーズンも毎年決まっててわかってるはず。
 参加費用位、取っておいて欲しかった。



 13年間、何も変わらなかった。


 私が嫌でならなかったのは、とにかく財布からのお金を出し渋る事。
 
 その家庭の優先順位の一番後にされていると感じたこと。

 趣味だとしても、テキストの数があまりにも少ない。
 あの縛りのキツい状況でグレード取得を目指していた事。

 テキストがもっと欲しいしもっとたくさん使いたかった。
 レパートリーを増やしたかった。





 10円ですらケチる親子相手に対応してきた私の気持ち。
 息が詰まる。
 呼吸できないような息苦しさ。

 この不快さを、この親子は分かっていない。
 
 



「高所得で貧しい家庭」 
 いつも車を止めてる場所、そのすぐ後ろに駐車場がある。
 30分100円の。
 ただ、駐車場に預けてる様子は私の知る限り、記憶する限りでは無かった。だから子供がレッスン終了して戻ってくるまで、ずっとその場所に待機してるのか、それとも他の場所、例えばダイエーに移動して買い物してるのかは分からない。40分程度の時間をどう過ごしていたのかは。
 私が帰り際に見るとすれば、車を離れずに中で待ってる母親の姿。冬もエンジンを止めて。冷えるよね。いくらなんでも。
 地球環境のことを考えて? 
 違うよ。節約だよね。


 そんな姿を断片ではあるけど見てきたら、こちらもビジネスライクの事務的な対応はできなくなる。125円前後の割引分のことでクレーム電話が入った時も、仕方がないかなぁと思った。
 その時はそんな行為と高額な車を所有してる事が結びつかない。


 銀行口座からは毎月、数多くのお金が引き落とされるはず。
 手にできる現金は限られる。
 数ヶ月に1度ほどとはいえ、この母親にとって楽譜代を支払うのはうっとうしくて仕方ないんだよ。
 
 習い続ける限り、楽譜がその都度必要になるのは、大人なら誰でも分かる事。そういう教材費の事まで考えてないんだね。
 ローンを組む時に、この母親は。
 楽器と月謝だけで済むんだと、そんな計算の仕方としか思えない。


 臨時の出費のための余裕を残してない気がする。
 

 余剰分が少ないから、ギスギスしてくる。
 それじゃご主人の収入の増えた意味がない。
 何かをあきらめるって発想もない。

 私がこの親子に持つ印象は、必要な楽譜を買い渋る姿。
 こっちが立て替えたお金もすぐに支払おうという姿勢を見せない。
 それにわずかな金額でも、使う時は母親の了承、承諾が要る。

 年収は多いはずのお宅なのに、相反するもの、両立しないもの、あれもこれも同時に手を伸ばして手に入れようとして、首が絞まってる。
 そんな感じがする。
 
「冷血と打算」 
 君の母親は他人に対して冷淡で、支出を徹底管理して子供を育てた。

 そういう相手との付き合い方を、君は心得ている。
 調子を合わせて受け流す事を学んだ。
 自分もそうなって相手と同調して、家庭での居場所を確保してきた。
 人の気持ちは分かるけど、分からない振りをしてとぼけたり、はぐらかしたりして、自分たちが損をするのを避けてきた。

 君は平気で嘘のつける大人になり、同時に信頼関係より自分の有益を選ぶ人間になった。

 車に乗って教室に通ってさえいれば、当たりさわり無くやり過ごせる。
 だから気持ちが離れた状態でも続けたんだよ。

 この人にとって、大学での生活はかけがえの無い大切な物。
 誰にも邪魔されたくない。
 うるさい母親の機嫌を損ねなければ全ては順調に行く。
 それがクリアできたら後は適当適当。
  

 バイトで得たお金がサークル活動や交際費に回っていくのは当然だね。
 
 レッスンの事は一歩教室を出てしまえば忘れる。
 その程度の存在。
 そういう習い方をされると、先生は嫌な気分になる。先生は不快な思いをする。
 誰でもそれ位のことは分かる。君も頭では理解できる。
 理屈で分かってはいるが、心情まで思いやる熱いハートは持っていない。
 相手の立場になって、自分がどうしたらいいのかは考えないし、動かない。


 育つ過程で母親に同調し、身に染み付いた生き様だから。

 
「調子を合わせる怖さ」 
 君が同調してきたのは、包容力も慈愛も欠落した殺伐とした世界観だよ。
 その恐ろしさを君は解ってないね。

 君の母親は実体を見ないで、自分の理想に子供を近づけるよう行動してきた。
 たぶん受験する大学選びもそれと同じパターンだよ。
 地に足が着いていない。
 音楽教室では優秀な子が選択する特別ハイレベルなコースを受講させた。順当に習うより、子供の負担やプレッシャーは大きい。12年でじっくり取得していくものを6年間で上り詰める。レパートリーは足りず、実力を蓄える前に次のステップに行ってしまう。

 レッスン代と発表会費は普通の2倍かかる。教える側に無理を押し付けてでも、強硬に通してきた。それをもう当たり前だと思っている。
 外側の笑顔や立ち居振る舞いからは、見えて来ない無神経さ。

 他人や物事に対する理解や情愛が薄い。
 それが当たり前の習慣の中で君は大きくなった。



 音楽に関わる者にとって致命傷。

 何の感動も与えない。機械的な技術だけが優れている。
 自分だけの世界でまとまってしまって、自己完結している。
 




 『エリート志向の闇〜平気で嘘をつく子供』の紹介記事でした。

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