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zoom RSS 中流家庭の病んだ親子

<<   作成日時 : 2012/02/13 11:51   >>

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 この保護者には極端な性格の偏りが有る。
 外側からは見えにくいし、分かり辛い。誰も注意できない。
 息子はこういう母親に育てられて、影響を受けてきた。
 元々性格的に優しく気が弱い。

 私はこれまでこの生徒は、「母親と意思疎通を図るのが苦手な男の子。」だと、そう解釈してきた。
 
 でも違うと気づいた。


 高校生の時、楽譜を買わなかったり、発表会費を持って来なかったり、楽譜購入を母親に告げてなかったり、そういうひとつひとつ、やろうと思えばできた事。
 やろうと思ってできるのと、出来ないのとでは全然意味が違う。


 できるけど、わざとしなかった。
 出来るけどわざと何もせず、相手が動くのを待ってるだけ。

 こっちが走り回ってるのを承知で、いつも知らない振りをしていた。

 生徒は家の中で、実際より幼い自分を演出してたような気がする。



 演技とまでは言わないけど、役割を演じるというか。
 そういう子供でいた方が、母親を上手くかわせる。
 そういえば母親は「あの子は一番子供っぽくて…」と言ってた。
 (メールの返事がないから、教室に入ってもらって三人で話し合いを持とうと電話で会話してた時。本当に目の中に入れても痛くないみたいな口振りだった。)
 私は引いてしまったけど。
 これって案外的外れでなく、この母親の立場からするとたまらなく可愛いと思えるほどの息子を、生徒が演じてきたって事。

 確か高校生の時も、お母さんと車の側でちょっと言葉を交わした時、「子供で…」とこぼしていた。

 本人は車にまだ戻ってなくて居なかった。
 レッスンが終わった後、まっすぐ戻らずゲームのお店とかに寄り道してた時期の事。私、その時もふ〜んと思った。もう高校生だったし、特別他の生徒に比べて、子供っぽいとは感じた事なかった。
 むしろやや生意気な口振りの、普通過ぎる位普通の高校生。
 
 


 個人レッスンの教室って息子と母親と先生、この三人だけの登場する舞台劇みたいなもの。
 大勢の人の関わり合う世界とは少し違う。
 孤独で閉鎖された空間に居る。

 二人とも本音を言わなかった。本心を隠してきた。


 そこから本当はいったいどうだったのかを探り当てなければ。

 事実を積み重ねて、納得できる答えを見つけたい。
 あともう少し。
 
                     「計算された幼さ」より



「日常化した嘘」
 この人は「言えない子。」ではなく、「わざと言わない大人。」になっていた。
 たぶん高校生のあたりからそういう変貌を見せ初めて、大学入学を機に更に状況は悪化していったのだと思う。

 報告する必要がある大切な連絡事項も、自分の不利益になれば隠す。
 そのために嘘をつき、目先の利益や打算を優先させるようになった。
 子供の頃と違うのは、後ろめたさがなくなった事。
 バレても気まずくないし、平常心で居られる。
 既に感覚は麻痺してて、嘘をつくのが常態化していた。



 家庭の中はいったいどうなってるの?
 君の父親は何も注意しないの?
 それを不思議に思うよ。
 仕事が多忙で家を空けることが多く、自分の息子の心理状態を知る余裕は無いのかもしれない。

 たかだか音楽教室での出来事だなんて思うのは大きな間違い。
 この人の今後の行動パターンの縮図、型みたいなものだから。



 社会との関わりの基礎。


 母親との信頼関係を築けなかった子供の悲劇。

 人との関わりで一番必要な、その基盤がない。

 加えて母親の狭い心。その空間の中で息を詰まらせるように大きくなって出来上がった世界観がどんなものか、想像してみてよ。
 





 いい芽はほとんど全部摘まれてしまった。
 真っ当な男の子はどこにもいない。
 それは、長所も短所もあるけどバランスが取れてる人って意味。
 
 




 『エリート志向の闇〜平気で嘘をつく子供』の紹介記事でした。

 主要記事一覧
 「女王様の誤算」
 「王子様の静かな反乱」

 「粉砕された12年 前編」
 「粉砕された12年 後編」

 「空白と混乱」 
 「お高くとまった二人」

 「上昇志向の果て」    
 「荒 廃」  
   
 「冷淡で無神経な親子」
 「危ない思考回路」

 「統一されない素顔」
 「未来に戦慄が走る」

 あらすじ 

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