冷淡な理由

 「いつもご迷惑をおかけして」 これはママの口癖。
 心の底から出た言葉じゃない。口先だけの軽いもの。
 いちいち気を使ってられない。他人にはね。
 ママの子供へのスローガンは 「ホワイトカラーになれ!!」 だから。
 経済的に豊かになって、困ることなく生きていってくれ。そういう願い。
  親心,親の気持ち その大義名分に隠された裏にあるものは 
 「弱者を踏みつぶして行け」 ってことだよ。ママはこれを体現している。
 他人を思いやってたら、自分が損をする。
 だから人には手を貸さず自分の事だけやっていろ。
 人に構うな。人のことは放っとけ。


 ママはね 他人を使ったり、ものを頼む時、こっちの情に訴えてくる。
 電話をかけてきて事情を説明するんだけど、それだけで後はどうして欲しいとか、どうすればいいのかとか何も言わない。「申し訳ないんですけど… 」とか「お願いできないでしょうか? 」というような言葉を一切使わない。
 困惑したお互いのやり取りがあって、結局放っとけないのでこっちが動く。
 人の親切心とか情を上手く使うんだよね。
 自分は言葉に出して頼まず相手に切り出させる。
 だから感謝する必要はないし、当たり前のような感覚、認識でいられる。
  
 支払ってる報酬とは無関係の雑務を頼んだり、
 必要なときだけの使い捨て。



 

 そうしないと損だからさ。
 その都度謝ったりお礼をしたり、心づかいを贈ったり
 いろいろ気を使ってらたきりがない。
 
 出費が嵩むだけだからさ。                           







                             「蝕まれる心」
                             「使い捨て」 より

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