発言は最低ランク

 2006年の春 教室に入ると営業の人から伝言メモがあった

 坊やが電子ピアノ購入されたそうで 接続機器の清算がまだ済んでないので
 今日受け取って封筒に入れて規定の引き出しに入れて置いて下さいとのこと
 坊やはこの時大学2回生だった
 高校3年の時 ピアノを購入する話が出てはいたけど
 いつの間にか立ち消えになってて 私もそのことは忘れていた
 当時も営業の方からのメッセージとパンフレットなどが
 何週かに渡って部屋に置いてあった
 楽器を購入して下さる方は多くはない 
 高額商品でもあるし大切なお客様 と言う感じですね
 
 その日珍しく 坊やと一緒にママが教室まで足を運んで私と顔を合わせた 
 生ピでなくて残念だけど やっと買ってもらえたんだね ピアノ欲しがってたからね
 私はその日はじめて購入された事を知ったんだけど
 たぶん何週間か前からそういう動きはあったんだと思う
 全く話題には上らなかったから 唐突だよね 本当に
 まあ事前に知らせる必要はないよ
 ただ久々に教室で直接会って、飛び込んでくるのがこれって寂しいね 

 「受験料 わっ見たら9000円もするの 高いわ~
 いくらお金がかかると思ってるの~?出してくれる~?」
 
 テストについて話をしてる過程でママが坊やに向かって放った言葉さ

 ママはこれを言いたかったのさ、私に 
 自分の子供を挟んでね ワンクッション置いたら角も立たない
 受験料なんて準備を始めた2年前に 
 テスト要綱を買って 読んでご存知のはずだから 
 わざわざこの場で言うって事は 私への文句以外の何ものでもないよ
 坊やにはいつでも言える 家でも車中でもね

 ほんとに高いわ 嫌になるわ
 たかが音楽の試験に…バカらしいわね~
 何とかしてよね ほんとに

 それに続くママの声が聞こえてきそうだったよ

 どこの保護者が先生の目の前で金の御託を並べる?
 しかも上級グレードで 
 



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