計算された幼さ

 生徒の母親には極端な性格の偏りが有る。
 それが外側からは見えにくいし、分かり辛い。誰も注意できない。
 息子はこういう母親に育てられて、影響を受けてきた。
 元々優しく気が弱い生徒は母親と意思疎通を図るのが苦手。
 そう解釈してきた…。
 
 ただ、生徒も生きた人間。
 強い母親をかわすために、本来の自分とは別の顔ものぞかせていたんじゃないだろうか?
 快適な自分の居場所を確保するために、受身でいるだけでは追いつかなかったのかもしれない。
 
 ここまでブログを書いてきて、やっとそういうのが見えてきた。




 高校生の時、楽譜を買わなかったり、発表会費を持って来なかったり、楽譜購入を母親に告げてなかったり、そういうひとつひとつ、やろうと思えばできた事。
 やろうと思ってできるのと、出来ないのとでは全然意味が違う。


 できるけど、わざとしなかった。

 出来るけどわざと何もせず、相手が動くのを待ってるだけ。
 こっちが走り回ってるのを承知で、いつも知らない振りをしていた。



 
 生徒は家の中で、実際より幼い自分を演出してたような気がする。

 演技とまでは言わないけど、役割を演じるというか、そういう子供でいた方が、母親を上手くかわせる。
 そういえばあの母親「あの子は一番子供っぽくて…」と言ってたっけ。
 (メールの返事がないから、教室に入ってもらって三人で話し合いを持とうと電話で会話してた時。本当に目の中に入れても痛くないみたいな口振りだった。
 私は引いてしまったけど。)
 これって案外的外れでなく、この母親の立場からするとたまらなく可愛いと思えるほどの息子を、生徒が演じてきたって事。

 確か高校生の時も、お母さんと車の側でちょっと言葉を交わした時、「子供で…」とこぼしていた。

 本人は車にまだ戻ってなくて居なかった。レッスンが終わった後、まっすぐ戻らずゲームのお店とかに寄り道してた時期の事。私、その時もふ~んと思った。もう高校生だったし、特別他の生徒に比べて、子供っぽいと感じた事はなかった。むしろやや生意気な口振りの、普通過ぎる位、普通の高校生に思えた。
 
 
 個人レッスンの教室って息子と母親と先生、この三人だけの登場する舞台劇みたいなもの。
 大勢の人の関わり合う世界とは少し違う。
 孤独で閉鎖された空間に居る。

 二人とも本音を言わなかった。本心を隠してきた。


 そこから本当はいったいどうだったのかを探り当てなければ。

 事実を積み重ねて、納得できる答えを見つけたい。
 あともう少し。
 








ノンフィクション
『エリート志向の闇~平気で嘘をつく子供』

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