未来に戦慄が走る 

 大人になる過程で君は打算を働かせ、母親の前では実際より幼い自分を演出してきた。
 表立った反論や反抗を避けて、対決しない事を選んだ。
 それがこの人の処世術。生きる術。

 そんな精神の弱さも外側からは分かりにくい。
 決断を迫られた時、母親が絡んでくると身動き取れなくなる。
 君は自分の力だけで、母親と対峙した経験が無いはず。なのでこの先も状況は変わらない。
 それは君の年齢に関係なく、社会的地位にも関係なく、変わる事はない。

 また、小さな時から母親に調子を合わせて来たために、自分でも気付かないほど、影響を色濃く受けてる。
 その姿勢は身勝手で矛盾が多く、絶えずトラブルの火種を抱えている。
 本来の自分がいったい何なのか、どういう生き方をしたいのか。
 それを確立するには、この先時間がかかるだろうね。
 家の外では君は自分の世界を築いていると、そう思い込んでいるだけだから。 


 君と付き合う人は、順調な時は分からなかった本質を見た時、驚く。

 そして失望し、離れていく。




 母親の偏った「自分だけ」の世界観。
 これにも限界が有るよ。
 子供が小さいうちは成り立ってきたけど。
 
 子供が大きくなって社会との関わりが広くなればなるほど、また責任や権利が増えれば増えるほど、揉め事も比例して大きくなる。
 なぜなら母親が君の世界を侵食してくるから。
 自分と他人の境界線が解らず、ズカズカ入り込んで来る。
 君の入った大学を気に入らなかったように、就職した会社を気に入らなかったように、この先も君の選んだもの、手にするものをことごとく認めないだろうね。
 そして君は今までと同じように、自分の力だけで母親と対峙する事はできない。
 この先、トラブルが増える事はあっても、減る事はないだろうね。
 全てはこの母親の強欲から派生したもの。恐怖の産物。



 子供の個性を受け入れず、自分の価値観以外のものは認めない。
 肩書き、ブランドを限りなく愛し、自分だけを大切にする母親。
 息子を愛しては来たが、それは偏った自己愛に近い感情。



 包容力や慈愛では決して無い。






ノンフィクション
『エリート志向の闇~平気で嘘をつく子供』

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