「ハウルの動く城」感想

 宮崎アニメで恋愛物って珍しい気がする。
 もしかしてこれはラブストーリー?とほぼ半分近く物語が進んで気付く私。

 大体どんなドラマも映画もジャンルが観る前からはっきり分かってて、筋を理解するのに集中する。
 だけど宮崎アニメの中には、こっちが真剣に観てても超難解でさっぱりストーリーに入っていけない作品ってあるんだよね。内容が掴めないからジャンルも何も把握できない。
 壮大なメッセージが有るのは分かるんだけど…みたいな。

 それで観終わって説明できなかったりする。子供向けとも思えない。
 わざとひねって分かり辛く作ってるような気がする。
 
 恋愛物はいいよね。理解し易いし物語に素直に入っていける。
 ただ理解はできたもののハウルとヒロイン、ソフィーが抱えている状況の難題というものは、他の宮崎アニメと共通の果てしない未知への不安。
 そう、先の見えない不安そのものと言ってもいい。

 だからハッピーエンドで良かったと心から思えた。
 心底ホッとした。
 サバイバルや闘い、挑戦の連続だったからこれで悲劇のラストなんて考えられない。
 

 そしてアニメでしか表現できない世界。その色彩美と、実写やCGではとうてい不可能な刺激的で妖しい世界に幻惑されてしまった。
 実在しない国や時代を背景にしながらも、戦争や闘いが落とす暗い影。
 19世紀のヨーロッパのどこかの国のように見え、空中には飛行船か何かは分からないが、乗り物が飛び交って近未来のようにも思える。
 魔女や魔法使いという存在は、もっとさかのぼった中世ヨーロッパの暗黒時代の概念。

 不安を駆り立てる非現実の混沌とした世界。
 その中で何を拠り所にするかというと、人を好きになる気持ち。
 自分を信じて選択し、歩いていく主人公の潔さと強さ。
 この物語の決して平和ではない社会の中で様々な生き方をする登場人物。
 彼らが世代を超え支え合い助け合って、日々のささやかな暮らしを共にする。
 この集合体がもたらす安心感というものは、誰もが持つ普遍的なもの。





 公開当初、木村拓哉の吹き替えが、キムタクの顔が浮かんでしょうがないなんて言われてた様な記憶が有るけど、全く違和感無かった。
 声優さん独特の話し方じゃないから、かえってその方が雰囲気あって魅力的。
 静かにささやくようにしゃべってる時は、ハウルの声に聞こえた。
 さすがに声を張り上げた時なんかは、あっキムタクだ、と思ったけど。


 

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