「サマーウォーズ」感想Ⅱ

 物語のクライマックスで花札での闘いになる。
 花札をよく知らない10代、20代の人達も見ていて楽しめるの?
 ゲームは大好きだけど、花札なんて見た事も聞いた事もない、そういう人も多いんじゃないかな?
 遊び=ゲームの元祖とはいえ、いったいどの年代の人をターゲットにしてるんだろうと思ってしまった。
 任天堂は元々花札を作ってたって聞いた事がある。
 名前の由来もたぶん任侠から来てるんでしょう。


 人と人との絆が薄くなってきたと言われる社会。
 このアニメを見ていると、家系図の絆をとりわけ重要視してる様に思える。

 旧家の家族の有り方も昔ながらの日本家屋も、懐古趣味とか郷愁とかを掻き立てられる事はあっても、そこからじゃあ、今現在の私達にどう反映して共感していくかって、ものすごく難しいよね。
 血縁の縛りによる弊害、因習、そういうものから脱け出すために、家族という定義を小さな単位として捉えるようにした。それぞれ独立した存在として位置づける事にした。現代の家族の方向性はそれのはず。
 夫や妻の親とその親とその兄弟姉妹に従兄弟に従姉妹、加えて子供の代、そこまで関わりあってると収拾つかな
くなる。
 
 この物語に出てくる旧家だと男系社会の典型だから、行事がある毎に夫の家だけで集まって嫁の人格=個としての意義はなくなる。それでも人格はあるから、エネルギーは競争心や干渉など余計な物へとつぎ込まれる。
 それがいけないって言うんで、社会全体でシステムや法律が変わってきたんよね。
 血縁だけではない人とのつながり、血縁を超えた人とのつながり、それを描かないと今現在と未来へ向けた強いメッセージになって行かないよね。
 この物語は、ある意味、血縁者だけの閉鎖的なグループのお話で未来がないんよ。

 どこかの世代で切り離していかないと重過ぎて身動き取れなくなる。
 今の日本の社会はその方向で既に定着しているから、じゃあ身内や大家族から離れた人達の生き方、有り方がいかに豊かな絆を持てるかって事に集約されてくる。
 それが課題であって、逆行する事ではないんだよね。

 家庭もあるし仕事も当たり前に持った女性が、物語の中で活躍するシーンを少しでも見せて欲しかった。
 パソコンを操作できる大人の女性も登場して欲しかった。
 こんな新しい作品にこれほど古臭い「理想形」を見せられるとは…
 

 
 ネットの中の仮想現実の世界はアニメでしか表現できない。
 旧家の大家族の人間模様、状況や物語は実写でも表現できる。
 バーチャルな世界で起こる状況はある意味未来を予測するような出来事。
 しかし旧家の大家族の存在は、人々が個として生きるために脱却してきたもの。
 女の子と高齢の女性しか活躍できないアニメはやはり、世界の片側がすっぽり抜け落ちた寂しい世界観しか与えてくれない。 




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