「冬のサクラ」最終回感想

 祐は萌奈美を失う事に耐え切れず、石川総合病院まで行き、航一に頭をさげ頼む。手術をして助けてくれるよう。しかし航一は断る。
 仮に手術したとしても「助からない。」そう言って祐を追い出す。

 オペに穴を空け、医者としてどうなのかと章子に責められる。
 航一は「医者になりたくてなったんじゃない。」と投げやりな態度。

 祐は焦るあまり弟、肇に他の医者を紹介してくれと言う。
 肇は萌奈美さんの意思を尊重するんじゃなかったのかと激しくぶつかる。それじゃあの院長と同じだと。
 祐が帰った後、気にかける肇。
 そんな肇を励ます安奈。



 琴音と章子が見舞いにやって来る。
 だんだん言葉を理解できなくなっていた。そんな萌奈美の手を握り締め、章子は「航一の事、ごめんなさい。」と謝る。

 祐はホワイトボードを持ってきて、会話が上手くできるよう字や絵を描いて彼女と過ごす。
 広い空を見せてあげたい。
 医者に外出許可を得ようとするが、容態が急変したら命に関わるからと認められない。

 石川病院内で事件が起きる。
 航一が院長室で待っていた理恵に刺されたのだ。手術で輸血が必要になるが、航一の血液型は珍しい型で緊急に手配するのは難しいと思われた。しかし病院職員の中から探し当てると…。
 肇が一致し、そして彼はそれを承諾する。
 手術は無事成功し、航一は命をとりとめた。
 駆けつけた祐と肇兄弟に深々と頭を下げる章子。
 「航一の父親は山形出身です。」と告げる。
 そして「ご縁があったのかもしれません。」とも。

 その一件で章子は航一に萌奈美の生き方を受け入れるよう諭す。


 コルクボードに桜の写真が増えていく。
 しかし萌奈美は祐の置き忘れたデジカメを見てしまう。
 東京の風景に混じって桜の写真が。
 そこへ祐が病室へ入ってくる。
 そして山形の桜だと偽って写真を貼っていた事を詫びる。

 彼女を自宅で看護する事にする祐。
 娘の琴音も母のために料理を作りにやって来る。


 言葉で伝えられなかった気持ち。
 それは彼女も同じ。
 写真の裏に自由の効かなくなった手で書かれたメッセージ。

 ひとりになった祐だが、希望を失わず歩いていく…。




 航一も章子も終盤は理想的な人格を備えた人に変貌ですね。

 ヒロインを中心にですからそうなるのも仕方ありません。

 ただ山形でお葬式を挙げてたシーンにはちょっと驚きました。
 航一、章子も出席してまあ東京に運ぶのは無理だったのかもしれませんが。こういう現実的な場面を入れられると「えっ?」という感じですよね。
 石川家の人間として彼女は弔われていくんですよね。
 祐の家で息を引き取って、祐の地元でお葬式を出して。
 それで石川家の人たちが遺骨を引き取っていく?
 お葬式の費用はどちらが出すんですか?
 石川家は資産も収入も稲葉家とは比べ物にならないほど多いでしょう。だから小さなお葬式の費用なんて楽々出せますよね。
 そうお金持ちなんだから。
 だったら愛人と手を切る時もお金を出して下さい。
 理恵さんは紙クズではないんだから。
 栄養士として石川病院の仕事にも関わっていた。
 お金を相当分手渡すのが、それなりの階級の人の作法。
 そうじゃないんですか?
 愛人だからといって感情に任せて追い払うのは、一般人の中でもマナーの悪い人、育ちの悪い人間ですよ。始末の付け方に礼節や品性がありません。
 統一性ありませんよ。

 こんなお葬式の場面要らなかった。
 初七日も一周忌も石川家で執り行うんでしょう?
 祐の側で生涯を終えるのが萌奈美さんの意思だった。でもその後はどうするのか聞かなかったみたいですね。
 遺骨なんか渡さず、祐の側にずっと居たかったかもしれないのに。
 最後に周囲の人全員を丸く収めようとして無理が…。



 元々現実からワンクッション置いた物語なのだから。
 夫が脳外科医で、心の拠りどころになる人がガラス職人。
 この二つの職業は希少な存在でしょう?
 たとえどちらかが該当しても、両方は有り得ない確率の組み合わせ。
 だからこそ生々しく感じる事なくドラマの世界に入っていける。
 自分からより遠い存在だから自己嫌悪も嫉妬心も感じない。
 視聴者が心置きなくドラマの世界に浸れるように計算して作ってるわけですから。

 詩情豊かななシーンひとつひとつが素晴らしかった。

 小道具の使い方ひとつひとつも意味深かった。

 ホワイトボードやコルクボードでさえ、祐の気持ちがこめられた物。

 そういう細かいアイテムにも神経が行き届いていた。


 けれどほんの少しの油断。
 
 亡くなったあとの弔う権利。
 後々の祐の立場は?
 
 法要なんて形式だけのものだから、どうでもいいのか…?


 




 このドラマのテーマは「命の大切さ」とかではなく、「愛の凄さ」ですよね。
 「命の大切さ」だったらあんなキャラのぶっ飛んだ脳外科医、登場させるわけありません。両極端な愛の凄さをドラマチックに分かりやすく、描いていた。
 着地は難しく、皆を丸く平和に収めようとして、愛人の理恵に泥もゴミも全部押し付けた感がします。
 やっぱりヒロインがお得…!!
  



 

 
 
キャスト
 萌奈美(今井美樹) 祐(草彅剛) 肇(佐藤健)
 章子(江波杏子) 琴音(森迫永依) 航一(高嶋政伸)
 理恵(白羽ゆり) 安奈(加藤ローサ) 



  第1話 第2話 第3話 第4話
  第5話 第6話 第7話 第8話




ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック