営業の言う事を鵜呑みにする保護者

 営業の人は楽器を売るのが仕事だから物事のメリットだけしか話さない。
 グレード取得についてもそう。
 資格があったら演奏でお金になるとか人に教えられるとか、それは取得した後のことであって、そこまで辿り着くのがどれだけ大変かなんて言わない。
 まじめに努力しても合格しない人もいるし、何度試験にチャレンジしても駄目な人がいる事も、そんなリスクやデメリットを言う訳ないじゃない。
 営業なんだから。


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 裕福で賢明なら車を2台所有して用途によって使い分ける。
 適材適所で物を使い分けて、無駄や無理を減らせる。
 本当に裕福な家というのは、バランスが取れてて余裕が有る。
 
 収入が多くても、ローンで引かれて手元に入る現金が少なかったら、結局苦しい家。

 お父さんは自分が働いて稼いでるから、自信が有る。
 お母さんは家計を完全コントロールしてるから強い。


 でも子供は?
 金の事を心配しても子供だから自分ではどうにもできない。
 母親の支配下に居る事が生きる術になってくる。
 母親が間違えてたって構わないんだよ。それが生きる術なんだから。
 そういう生き方を小さい時から体得してるんだね。
 母親の機嫌を伺って、逆らわないように、波風立てないように。
 
 

 外側から見ると子供に尽くす、教育熱心なお母さん。
 普通の感覚だと子供の送迎は、母親にとって負担や義務として映る。
 なので長続きさせて偉い方、と周囲の人達はそう見る。
 

 でも違う。
 音楽教育に熱心なわけじゃない。

 だから要項も読まない。目も通さない。
 テストの曲数すら知らなかった。
 音楽の事なんて専門的なことは分かってないし、理解してない。

 ブランドや肩書きが好きなだけ。
 子供がグレードを取得する。その響きが好きなだけで実体を分かってはいない。
 発表会とか華やかな事や外側に憧れるだけの人。

                「豊かさに囲まれた貧困」




「要綱を読まない女」 
 母親との会話に出てくるテストの内容で気になることがあった。

 演奏グレードに指導グレードのような追試制度は無い。 
 なので合格するか不合格か、そのどちらかしかない。
 指導は筆記試験もあって理論だからそういう制度になってるけど、演奏は落ちたら全項目を再チャレンジする。
 演奏グレードは何度受けてもプレッシャーやストレスが軽減されることはない。

 母親は演奏と指導の制度を同じだと思ってるみたいだった。
 勘違いやテスト要項の読み違いと言うより、営業の人から聞きかじったことを鵜呑みにしてるみたいだった。
 どういう話の行き違いかは知らない。
 ただ母親の話を聞いてると、営業の方から言われたことを自分で調べたり確認することなく、そのまま受け取ってるようだった。
 



 営業の人はね、楽器を売るのが仕事だから物事のメリットだけしか話さない。
 グレード取得についてもそう。
 資格があったら演奏でお金になるとか人に教えられるとか、それは取得した後のことであって、そこまで辿り着くのがどれだけ大変かなんて言わない。

 またどんなにまじめに努力しても合格しない人もいるし、何度試験にチャレンジしても駄目な人がいるって事も、そんなリスクやデメリットを言う訳ないじゃない。
 営業なんだから。






 美味しいところに飛びついて習う本人が背負うものを考えてない。
 表裏一体の裏の部分を見てない。


ノンフィクション
『エリート志向の闇~平気で嘘をつく子供』の紹介記事でした。


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 有名私立大学入学、音楽のグレードテスト取得、そういう肩書きや名前、ブランドだけを欲しがる保護者。
 向上心ではなく単なる欲望。だから際限が無い。
 

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