受け取れないボール~人格障害とは

 情緒的に側にいない人を好きになる。
 機能不全家庭に育った人の回復テキストにそう載っている。

 健全でなくても、自分の生まれ育つ環境に適応しなければ子供は生き延びられない。
 自分を守るため、親の顔色を窺いそこに照準を合わせ育つ。

 感情やそれを表現するコミュニケーション能力を養うのも、自己主張と協調のバランスを学ぶのも、子供時代から少しづつ積み重ねて行くものだ。

 機能不全家庭はその体験を奪ってしまう。
 


 
 「幸福」を見分ける力、合理的に生きて行く技術。
 健全な家庭で育った人は健全な世界に反応し選び取れる。
 機能不全家庭の子は、それが培われずに大きくなってしまう。

 成人して、環境が良くなってもそれは無駄。
 生まれてから約15年間が大切。
 15歳で体がほぼ成人に近づくように、脳の神経細胞も出来上がった状態になる。
 一度出来上がったものは、そう簡単に変更できない。
 一生ついて回る。


 いくら外側から理屈や正論を教えられても、無意味。

 
 幸せとはこういうものだからと周囲はボールを投げる。
 「幸せとはこうだから。」と、どんどん投げてくる。
 でも受け取れない。
 受け取る腕が無い。


 元からアンテナが無いのだ。
 センサーと言えばいいのか、信号を全く関知しない。

 ボールは顔に当たって痛いし、良い信号は見て取れない。

 自分に幸せをもたらすだろう健全な人は、得体のしれない不安をもたらす。


 結婚しろ。
 結婚しよう。
 結婚しなくてはならない。

 それはもちろん理屈では理解できる。

 私はもちろん好きな人と一緒になりたい。
 だけどその相手は情緒的に側にいない人なのだ。
 そういう人にしか脳は反応しない。
 私が好きになる人は家庭を築く気の無い人。


 寂寞。それをもたらす人にしか反応しない神経系統。
 脳の中の問題だ。理性ではどうにもならない。
 
 
 暴力を受けて育った人がまた暴力を振るう人を選ぶように。
 モデルケースは自分の家庭。
 お手本にするのは自分の育った家庭。
 


 大脳辺縁系の問題~異常な家庭に育った弊害




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