『エリート志向の闇~平気で嘘をつく子供』エピローグ

 坊やが小学生の時だった。

 教室のドアを開けるといつもの丸椅子がないのが目に付いた。

 私が「あ、椅子がないね。」と言い終わるか終わらないうちに、

 君はフロアを出て廊下へ飛び出していった。

 受付の有る方向だ。

 追って廊下へ出た私が目にしたのは、椅子を抱えてこちらへ走ってくる坊や。

 体の前に椅子を持って、一直線。

 先生のために運んできてくれた。
 
 一瞬の出来事だね。素早くてびっくりした。
 
 普段おっとりのんびりした感じだから、

 考える間もなく行動する君にびっくりした。

 そしてちょっと頼もしい気がした。






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