「SPEC」最終回感想

 最終回。(ネタバレなし。読んでね。)

 時間が止まったままの倉庫での対決シーン。

 勝ち目はないと思われたが、雪に触れたニノマエの顔や手から血が滲み、そして苦しみだす。

 ゆっくりと時間は流れ出す。

 ニノマエは時間を止めるのではなく、驚異的なスピードで時間を駆け抜けているらしい。進む速度が違うのだ。
 それに気づいた当麻は雪に毒を仕込み、降らせた。
 自分たちより毒の回る速度も速い。 

 当麻は瀬文に雪に触れないよう注意を促す。
 瀬文は目を雪の毒でやられ、見えなくなったようだ。

 ニノマエは「当麻、何をした!」と叫んで倒れる。
 当麻の作戦勝ち。

 しかし倒れたニノマエに近づいた当麻は、彼の耳の後ろのあざを見て驚く。
 それは弟のリョウタにあったあざと同じだった…。

 当麻とニノマエは姉弟。
 そもそも飛行機事故で亡くなったはずの弟だが、実は生きていたのだ。

 その上、ニノマエの記憶は全く別のものに書き換えられていた。
 弟が姉、紗綾を憎むように。 

 何もかも地居聖の仕業…。姉弟の対決を楽しんで見ていたのだ。



 ここから、今まで眠っていたような地居がモンスターのように暴れ始める。
 記憶を書き換えるSPECを二人に使い、思い通りに操るつもりだ。

 入院した彼らの側にピタリと張り付く。
 見舞いに来た志村の妹、美鈴は物に触れて倉庫での一部始終をビジョンで見てしまったが、その記憶も書き換える。

 そして彼は、当麻にプロポーズする。

 彼女は地居のいう事を受け入れようとするが、何か釈然としないものを感じる。
 ぼんやりする頭で病院を抜け出し、自宅へ帰る。

 部屋の中は紗綾ワールド。「本当に地居と付き合ってた?」と祖母に尋ねる。そう聞かれても、離れて暮らしていた学生時代の事は祖母には分からない。「そうなんじゃないの?」と答えるしかない。
 祖母は箱にまとめて入れたあった写真を示す。
 そこには紗綾ひとりが写っている…。

 彼女はミショウで謎解きのいつもの書道。
 「いただきました。」と迷いのなくなった境地。


 瀬文も彼女も記憶を失ってはいなかった。

 心や嗅覚や神経や体がそれを覚えている…。
 全ては記憶を書き換えて、創り出した偽の情報、過去、思い出。

 彼女はそれに気づく。

 ビジョンを見る美鈴の力を借りて、瀬文も正しい記憶を取り戻す。


 「人の記憶を書き換えるだけで、戦争を起こす事もできる。」
 この世界を支配する狂気を孕んだ存在、地居と対決する。



 ニノマエは息を引き取り、生きた弟との再会は叶わなかった当麻。

 しかし彼女にはSPECが…。











 最終回にも笑えそうな小ネタはいろいろあったと思うが、そんなものより、城田優の怪演ぶりにかなり圧倒された。

 大柄なので迫力が有る。アクションの一つ一つが迫ってくる。

 そして本性を剥き出しにしてくるあの表情と声。

 今まで穏やかで優しい当麻の元カレだと思わせていたのだが。

 悪役がやっぱり似合うのかな。異常者として暴れまわってラストを飾った。


 


 物語の幹はあるが、それ自体の長さや太さは足りず、むしろ枝葉がたくさん、それに比重があって花や実の飾りも満載。

 印象やイメージの断片を投げつけてくる実験的な手法。

 美しいが怖い。

 面白いが悲しい。

 笑えるが惨い。

 そんな対照的なイメージ、感覚を混ぜ込んで同時にこちらに投げてくる。

 そんな作品に感じた。

 或る時は脈絡もなく、或る時は浮かんだアイデアだけで。

 エンタテイメントとして媚びる気もないし、自由な発想で自分たちの芸術的世界を創造した。

 …と思うんだけどね。



 天才数学者一家の悲劇だね。

 戸田恵梨香は黒縁メガネが良く似合う。インテリにも少女にも見える。

 神木隆之介 は出番は少なかったけど、 ミステリアスな雰囲気が良かった。

 あの位の年齢特有の残酷さや繊細さを出していた。

 やっぱ美少年!!

 ストーリー的には???だったけど、視覚に訴える効果を十二分に活用し、悪夢と幻想の世界に誘ってくれた。



 









 「SPEC~警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係事件簿~」

 脚本:西荻弓絵
 演出:堤幸彦 

 当麻紗綾…戸田恵梨香 瀬文焚流…加瀬亮
 野々村光太郎…竜雷太 地居聖…城田優
 一 十一(にのまえじゅういち)…神木隆之介
 志村美鈴…福田沙紀   海野亮太(医者)…安田顕
 冷泉俊明…田中哲司   津田助広…椎名桔平
 森永卓郎 …(!?)



         「数式!…高まる!」「数式!…高まる!」  
        なぜか好き。この台詞。      




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 第6話  第7話  第8話  第9話

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