「それでも、生きてゆく」第9話感想

 「三崎文哉なの。」奥から出てきた日垣由佳(村川絵梨)にそう訴える野本(深見)響子(大竹しのぶ)。
 由佳は倒れている響子を助け起こそうとするが「洋貴に電話して。」「洋貴に電話して。」と繰り返す。
 三崎文哉(風間俊介)は起き上がって出て行こうとする。
 「どうして亜季だったの?」響子は文哉の体を掴んで聞く。
 「ねぇどうして亜季だったの?」 

 誰でも良かった。その時出会ったからと答えて立ち去っていく。

 「逃げないで!逃げないで!」と叫ぶ響子。

 止めた車の中で遠山(三崎)双葉(満島ひかり)と深見洋貴(瑛太)。
 「誰も知らない所へ二人だけで行きたい。」と嘆く洋貴。その姿を見て「死にたい。」と言った事を謝る双葉。
 そして「どこですかね。」と文哉の居場所の話題になる。
 「本当のお母さんが生まれた場所の事話してて…。」
 洋貴の携帯に着信が「何で文哉が?」

 入り口の人の気配に遠山(三崎)隆美(風吹ジュン)は夫が帰宅したのだと思ったが、15年振りに合う文哉だった。
 隆美は崩れるように膝を付く。「ただいま。」と文哉。
 「お帰んなさい。」
 「どうしてここが分かったの?あ双葉…。」
 「迷惑ですか?」家に上がり「鍵閉めてもらえますか?」
 そして「捕まりたくないんです。」

 「心がないのかもしれない。」釣り船屋「ふかみ」に到着した洋貴と双葉。
 そして三崎の家に双葉を送っていく。
 「お兄ちゃんから連絡来てない?」そう聞かれ、隆美は否定する。
 何も知らない双葉は家に入る。
 2階から降りてくる文哉。
 「僕はどこで寝ればいいの?狭い家だよね。」
 そして父親はちゃんと働いてるのかと淡々と言う。

 「晩ご飯何?」と聞かれ、隆美は灯里(福田麻由子)に買い物に行かせようとするが「ある物でいいよ。」と文哉は止める。
 「外、出たらその子裏切るかもしれないし。」

 「命奪ったらもう償えないんだよ。」兄を激しく怒鳴る双葉。
 しかし文哉は「死んだ人はいいよ。殺したほうは生きていかなくちゃいけないんだよ。お兄ちゃんかわいそうなんだよ。」と自分を哀れむ。

 三崎駿輔(時任三郎)が帰ってくる。「文哉。」肩に手を置いて「お帰り。」
 身長があまり変わってないと駿輔が言うと「父さんがでかすぎる。」
 「足のサイズは?」
 「26。」と答え、日焼けしているのは「果樹園で働いてたから。」
 
 洋貴にメールを打つ双葉。

 「母さんのことを見殺しにしたんだ。」文哉は父、駿輔にそう言い隆美には「あなた料理上手だったから。ごちそうさま。」と言う。
 「どう言うことだ。」と尋ねる駿輔。
 「オレと双葉の目の前で母さんは飛び降りたんだ。」
 「夜の闇の中へ落ちていくのを。」
 「あなたに絶望して、母さんは死んでいったんだ。」
 「双葉、お兄ちゃんと一緒に行こう。」

 三崎家の玄関先で出くわす文哉と洋貴。手を上げる文哉。
 洋貴も同じように手を上げる。しかしお互い動かない。
 父の話しかける声がタイミングになって走り出す。
 追いかける洋貴。
 逃走を続ける。駐車場で見失うが、車の陰から突然文哉が飛び掛り洋貴に殴りかかる。

 格闘になり洋貴は頭を打ち気を失う。

 三崎家に戻る洋貴。氷で頭を冷やし介抱する双葉。
 何か食べたい物、好きな物を聞かれ「冷凍みかん。」

 「逃げられました。すぐそこにいたのに。ナイフ持ってかなかったんです。」
 「深見さんに人殺して欲しくないんです。」と双葉。
 「警察が…。」と言いかけるが、「また15年間。」と洋貴。
 あんな思いをして過ごさなければならない。
 「責任能力がない。また裁判されないまま出てくる。」
 「そしてまた同じ事を誰かに。」

 日垣家ではテレビ報道を見ながら心配そうに話す。
 草間ファームへ頭を下げに行く三崎夫妻。

 家で「皆で食べる最後のご飯。」と駿輔。
 「社員寮、清掃会社の。母さんがんばるから。」
 「責任負うのはお父さんだけでいい。」
 荷物をまとめて引っ越していく三崎家。
 「深見さんにお礼とお別れ言ってないから。」双葉は残る。

 病院へ行く双葉。草間五郎と出会う。真岐の娘の悠里(原涼子)のぬいぐるみを直してやる双葉。
 「ママ、ご飯食べてないの。」「何の味のお薬?」と尋ねる悠里。
 双葉に「頭下げんでいい。」と五郎。

 帰り道、洋貴からの着信が。立て札に貼られた真岐と悠里の写真を見て道端に座り込む双葉。

 レンタカーを借りる双葉。
 釣り船屋「ふかみ」に車が。
 車の座席に発泡スチロールの箱が置いてあった。蓋を開けるとみかんが氷の中に冷凍された状態で入っていた。

 ファミレスで注文している双葉。洋貴に始めて会ってそこへ入った時の事を思い出す。

 「心は、心って大好きだった人からもらうものだと。」
 洋貴は双葉の携帯にかけ、留守電のメッセージをしゃべる。
 「その人からもらう物ですよね。
 遠山さん、あなたからももらいました。
 だから、復讐より大事な物があるんじゃないかって思って。」

 深見さん好きでしたとファミレスの紙に書く双葉。
 その紙を汚してしまい丸めて灰皿へ。
 
 因島の地図を見る。

 洋貴は車の中にナイフがなくなっている事に気づく。

 それは双葉のバッグに…。





 第9話、洋貴と双葉の互いの「愛の告白」が哀しかったですね。

 洋貴に「ご飯を作ってあげたい。」とか今までも気持ちを語るシーンはありました。
 前回のラストで「誰も知らない所へ二人だけで。」という洋貴の言葉は紛れもない「愛」の告白ですよね。
 「大好きな人」という表現で今回は伝えられました。

 2話目のラストで洋貴が双葉をお祭りに誘うシーンがあったけど、もうその時点で洋貴は双葉を好きだったんでしょうね。双葉は…分からないですが…たぶん最初、ひと目見た時からじゃないのかな?

 互いの立場があって、共通の目的は文哉を探すことだった。
 自分達の今までの生活や心情を、全部見せられる相手だった。
 心許せる存在だった。
 そして文哉を探す名目はあっても、側にいたいと思う相手だった。


 双葉がこれから何をする気でいるのかは、分かりましたが、考えたくない、想像したくはないしそれは回避して欲しい。できればラストは救われる方向へ…そう願いたいです。
 





 そして今回は風間俊介が圧倒的な存在感で迫ってきました。

 何でもない日常会話の合間に、過去の真実や心情を吐き出す文哉。
 しかもそれが淡々としています。
 普通ならこの内容はこんなしゃべり方だとNGになるはずです。
 全部同じ調子、抑揚もつけず感情も込めず。

 なのに怖さが伝わってくる。

 並の演技力の人だとこれはアウトになると思います。

 だからこれを見ると、演技力ってセリフのしゃべり方ではない事がよく分かりますよね。
 「しゃべり方」そのものは何の感情も入ってない。
 だけどその内面の「狂気」がこちらに伝わる。


 文哉の言葉のひとつひとつに驚愕し、ただただ唖然としました。


 風間俊介は凄い…

 いや、もちろん瑛太との格闘シーンも体当たりの熱演でした。
 ああいう獣のような吠える声、というか叫び声を上げながら、相手を倒そうとし、もつれ会って闘う場面は本気ですよね。
 本気にしか見えない。
 持ってる力マックスでぶつかってるように見えます。

 演技のための打ち合わせも通用しない気が…。
 理屈で組み立てるような次元ではないですよね…。


 本当に怪我してるようで、恐ろしかったです。









 文哉と再会してから隆美が発する当たり前の日常会話も恐怖を表に出さず、平常心を装っている感じがよく出ていました。
 灯里がいるから特にですね。
 自分一人だったら家を飛び出して警察か近所に駆け込むと思うけど。


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